ベース周りのグラウンドを整備~土の流れを読む
野球の試合が行われると、2チームの選手がプレーするわけですから当然グラウンドは荒れていきます。
ベース周りはランナーのリードやスライディングにより土が飛ぶので、特に荒れる場所です。そのため土が飛ぶ方向や削られた場所によってできた勾配を把握し、試合のたびに土を戻すといった作業が必要となっていきます。
私たちはこの土の流れを読みながら、勾配を均等にするためにトンボによる手作業にこだわって整備しています。
ベース周りは深く!
攻めと守りのプレーがどちらも行われるベース周りでは、その頻度に比例するように多くのスパイク跡が付けられ凸凹になっていきます。この凸凹が試合で発生するイレギュラーバウンドの主な原因。そのため、これを平らにする作業が試合後の整備では必要になります。
しかし通常のトンボやブラシなどで整備しただけでは、見た目では表面がきれいにはなるとは思いますが、スパイク跡まではカバーできません。スパイクの刃が入ったのと同じ深さまでレーキ(爪)によって削り、均していくことで、はじめてイレギュラーバウンドの原因を取り除いたと言えるのです。
★釘レーキ付きトンボが整備には不可欠
<雨にも強いグラウンドを作る>
勾配を無くし均等にする事は、良い状態のグラウンドで試合を行えるだけでなく、雨天時にも影響が出てきます。ベース周りはプレー頻度が高い分、低くなりやすい場所でもあります。その状態で雨が降ってしまうと他と比べて低い分、水の貯まりやすい場所となってしまいます。高い場所からの水の通り道ができてしまいグラウンドに不陸ができてしまうので、それを防ぐという意味でも、毎日の作業でグラウンドを維持していくことが大事です。
どんなに激しい試合が行われたとしても、次の試合までには必ず同じグラウンド状態へ戻すことで、選手たちが安全にプレーすることができる。 私たちボールパークドットコムのグラウンドキーパーは日々の作業の中で「安全なグラウンド作り」目指しています。