竹バットのメリット・デメリットについて徹底解説!特徴や上手な選び方も紹介

高校野球までは金属製バット

少年野球から高校野球までは金属製バットを使用しますが、大学・社会人野球やプロ野球では木製のバットを使用します。

金属バットではヒットを量産できても、木製バットになった途端にまったく打てなくなるという選手は少なくありません。そのため、近年は「竹バットトレーニングが大事だ」と語る監督も増えてきました。

当Webマガジンでも“ 少年野球から竹バットトレーニングを続ける大切さ ”について何度か力説させていただいていますが(参考記事はこちら)、これらの前提情報が無い人が「試合では金属バットを使用するのに、なぜわざわざ竹バットでトレーニングをするのか?」「竹バットのメリットとデメリットは何?」といった疑問を持つのも当然かと思います。

そこで今回は、竹バットの特徴について紹介した上で使用するメリット・デメリットと、竹バットトレーニングで得られる効果について解説いたします。「竹バットを使ったトレーニングを取り入れてみたい」とお考えの方はぜひ参考にされてみてください!

著者情報

和牛JBグラブ、和牛JBバット、JB竹バット、各種トレーニングバット、グラブトリートメント等、各種野球用品を製造販売する野球用品メーカー、【ボールパークドットコム】です。

弊社では長さや重さの組み合わせが異なるバリエーション豊かな竹バットをご用意しています。お子さまの体の成長に合わせたバット選びが可能ですので、お困りのことやご相談等がございましたらお気軽にお問い合わせください。

ボールパークドットコム

竹バットの特徴について

竹バットとは、その名の通り天然素材である「竹」を使用して作られたバットのことです。竹を薄くスライスしたものを一枚ずつ組み合わせて角材を作成し、その角材を切削して一本のバットが作り上げられます。

竹バットは、一般的な木材で作られたバットに比べて耐久性が高いとされており、練習用アイテムとして古くから親しまれてきました。長嶋茂雄氏の現役時代から使用されていたとも言われ、高校野球を中心に現在も練習バットの定番として広く普及しています。

木製バットと比べた際の特徴として、竹バットは打球の感触をしっかりと手に伝えることができます。竹の繊維が打感をダイレクトに伝えるため、木製バットや金属バットを使った場合と比べ、打球が芯を捉えたかどうかが分かりやすいという利点があります。

また、竹バットはしなりを感じやすいため、「バットのしなりを使って打つ」感覚を身につけやすく、大学野球や社会人野球、プロを目指す際の練習にも適しています。さらに、竹バットは木製バットや金属バットと比べて比較的安価で、耐久性が高いため、仮に折れてしまった場合でも新しいものに買い替える際の負担が少ない点も魅力的です。

バットと青空

竹バットは軟式野球で使用できるの?

竹バットは公認野球規則で少年(硬式/軟式)・中学・高校・大学・社会人野球の試合での使用が認められています。ただし、大会によっては仕様の制限があり、認められない場合もあるので事前に確認しておくと良いでしょう。

また、プロ野球の試合で使用するバットは木製でなければならないため、プロ選手が竹バットを使用している光景はあまり見られません。

JSBB(全日本軟式野球連盟)の公式試合では、金属バットにJSBB公認マークが入っていなければ使用できないのですが、竹バット(木製バット)はマークが入っていなくても使用可能です。

竹バットは飛ばないって本当なのか?

竹バットは、芯の範囲が金属バットの約3分の1と狭いので、正しく芯に当てなければ飛距離が伸びないため、試合で使う際にはデメリットとなるでしょう。

竹バットは金属バットに比べて重心がヘッド寄りなので、ヘッドが重く感じられることがあり、スイングスピードが遅くなる傾向があります。

竹バットで繰り返し練習することで、スイングスピードの向上が期待でき、本番用のバットを使った際により強い打球を打てるようになるのです。

竹バットの上手な選び方

竹バットを選ぶ際には、体型に合った長さや重さを選ぶことが重要です。たとえば、子どもサイズの竹バットを大人が使ってバッティングすると、折れてしまう可能性があります。

本来、大人用の竹バットを含む木製バットは、耐久性を保つために850g以上の重量が必要とされています。しかし、少年用の竹バットは、体力や力の弱い子どもたちが使いやすいように、850g未満の軽量モデルとして作られています。

軽量な少年用竹バットは、バッティングセンターのマシンで使用するような重いボールに対して、長期間の使用や芯を外した打撃によって折れやすくなることがあるので注意しましょう。

竹バットは、大人でもトレーニングに使えるとされていますが、それは片手打ちのトレーニングなど軽めの練習に限られます。大人が全力でバッティングをすると、軽量の竹バットはマシンの重いボールに耐えきれずに壊れる可能性が高いです。

竹バットを長く使用したい場合には、ティーバッティングやトスバッティングなどの軽い練習に使ってください。

バット

金属バットだけを使うことの弊害と竹バットの重要性

高校野球までは金属バットが使用されますが、現在の金属バットは各メーカーの努力により、非常に高性能になっています。そのため、バッティングスキルがそれほど高くなくても、腕力だけでボールを遠くまで飛ばせられます。

しかし、腕力任せのバッティングに頼ってしまうと、フォームが崩れやすくなり、バットの芯でボールをとらえるという基本的な技術が疎かになってしまうでしょう。

その結果、高校時代にはホームランやヒットを量産していた選手が、大学・社会人・プロ野球に進んだ際に、金属バットから木製バットへと切り替わると、急にバッティングが不振に陥るケースも見られます。

竹バットを活用することで、スイングの矯正やバットコントロールの向上など多くの効果が期待でき、より高いレベルを目指した練習を行えます。

竹バットのメリット

竹バットを使用するメリットは、大きく分けて次の3つです。

  1. バッティング技術が向上する
  2. 消音性が高く、夜間も使用できる
  3. 耐久性に優れているうえに低価格で経済的

今回は「1. バッティング技術が向上する」と「2. 消音性が高く、夜間も使用できる」について解説します。「3. 耐久性に優れているうえに低価格で経済的」という点についてはこちらの記事をご覧ください。

各種竹バットのグリップ

1:バッティング技術が向上する

竹バットをトレーニングに使用することの最大のメリットは、バッティング技術の向上です。竹バットトレーニングによって3つの効果が得られます。

①ボールをバットの芯で捉えられる

当然のことですが、バットの力をボールに最大限伝える・ピッチャーが投げた球に打ち負けないためには、芯でボールを打つことが求められます。

竹バットの芯は金属バットに比べ、約3分の1の大きさです。また、芯を外すと手がしびれるという特徴があります。そのため、芯に当てるための正確なバットコントロールが求められますが、芯を外すと感触でしっかりと分かるため、都度スイングの調整を行うことができます。

これらの特性を生かしたトレーニングをおこなうことにより、バッティングの基本である「ボールを芯で捉える」技術を体得することができます。

各種バットの芯の違い

②正しいフォームが身に付く

グリップを支点にヘッドの遠心力を使ってスイングすると、インパクト時のパワーを強くすることができます。

当社の竹バットはヘッドバランスに特徴があり、重心がややヘッド寄りに配置されているため、ヘッドの重みを利用したスイングを身に着けることができます。竹バットでスイングを繰り返すことで、インパクト時にボールに負けないバットスイングの正しいフォームを身に付けられます。

ヘッドバランスの違い

③スイングスピードが速くなる

ヘッドが重い竹バットでの練習によってリストが強化され、スイングスピードの向上が期待できます。また、スイングスピードが速くなることにより、さらに強い打球が打てるようになります( こちらの記事でも詳しく解説しています)。 

2:消音性が高く、夜間も使える

最近の金属バットには消音機能が付いていますが、それでもボールを打った際に耳に響く金属音が鳴ってしまうのは避けられません。

「夜もボールを使ったバッティング練習をしたい!」という成長意欲の高い選手のモチベーションを生かすのであれば、竹バットを使うことをお勧めします。

竹バットは金属バットと比べてインパクト時の消音性に優れているため、ミートの瞬間の音も金属バットほどは気になりません。練習場所の環境にもよりますが、夜間にトスバッティングをするなど時間を気にせずに打撃練習に打ち込むことが可能になります。

竹バットのデメリット

上記のとおり、トレーニング時として使用するには多くのメリットが期待できる竹バットですが、本番で使用するとなると、竹バットの芯の狭さやバットのしなりといった特徴は、試合ではヒットが出にくいというデメリットになります。

また、竹バット以外にも言えることですが、トレーニングバットと試合用バットを使い分ける場合、グリップの感触が変わってしまうというデメリットがあります。

※それを避けるため、当社の竹バットはリアルグリップを採り入れています。

リアルグリップとは

当社のJB竹バットの通常ラインナップは、金属バットのような細身のグリップ(リアルグリップ)を採用しています。

これにより、竹バットから金属バットへ持ち替えた時に、竹バットのグリップ感覚をそのまま違和感なくバッティングに持ち込むことができます。 ヘッドの抜けや返しの感覚を指先で感じる事ができ、リスト強化にも最適といえます。



リアルグリップ

竹バットのトレーニング方法によって得られる効果

同じ竹バットトレーニングと言えども、その方法によっても得られる効果が変わってきます。この章ではそれぞれの練習法で得られる効果について解説します。

素振り

ヘッドに重さが集中している竹バットは、振り抜く瞬間にリストを強く返さなくてはいけません。竹バットでの素振りを繰り返すことでリストの押し込みが強化がされ、飛距離アップやより強い打球が打てることに繋がります。

トスバッティング

竹バットの狭い芯やインサイドアウトの軌道を意識したトレーニングをおこなうことで、バットコントロールとタイミングの取り方が自然に身に付きます。

フリーバッティング

速球に対しても竹バットの芯を意識しながらバットコントロールをする練習を続けることで、ミート力が向上します。芯を外すと手がびりびりとしびれるため、集中力が必要です。

ティーバッテイング

竹バットは金属製や木製のバットに比べてしなりやすい特徴があるため、緩急に対応できるバットコントロールが身に付きます。変化球でタイミングを外された場合のトレーニングにも役立ちます。

竹バットでバッティング技術を習得しよう!

今回は竹バットのメリット・デメリットと、竹バットトレーニングで得られる効果について解説してきました。バッティング技術が向上する理由がお分かりいただけましたか?

将来プロ野球選手を目指すのであれば、少年野球時代の早い段階から竹バットを使ったトレーニングをおこない、他の選手よりも一歩先の技術を身につけておくことをおすすめします。

ボールパークドットコムでは長さや重さの組み合わせが異なる12種類の竹バットを取り揃えております。選手の体の成長に合わせたバット選びが可能ですので、お困りのことやご相談等がございましたらぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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