自然の素材を用いる木製バットは、日々のメンテナンスがバットの状態や打感(打ち味)に直結します。高いパフォーマンスを発揮するためにも、適切な手入れや保管方法についての知識が欠かせません。
そこで今回は、木製バットの手入れのポイントや保管方法について解説します。大切な「相棒」をベストコンディションに保つ知識をしっかり覚えていきましょう。
著者情報
和牛JBグラブ、和牛JBバット、JB竹バット、各種トレーニングバット、グラブトリートメント等、各種野球用品を製造販売する野球用品メーカー、【ボールパークドットコム】です。
弊社では各種木製バットをはじめ、竹バットやラミーバット、長尺バットなど、多種多様な野球用バットの製造・販売を行っております。
木製バットの手入れのポイントは?
まずは木製バットを使用した後の手入れのポイントを見ていきましょう。練習や試合で使用した後は、どうしてもバットが消耗してしまいます。
そのままの状態にしておくと、打感の変化やバットの破損につながるため、きちんと手入れをするのが大切です。 手入れのポイントは大きく2つです。
使用後は布(ウエス)で汚れや泥を拭き取る
木製バットを使用したら、必ず布(ウエス)を使って汚れや泥を拭き取る習慣を身に付けましょう。 木材を使用する木製バットは、プレー中に小石や泥がくい込んでしまいます。
そのまま使用してしまうとバットの変形や破損、打感の変化につながりかねません。最悪の場合バットが折れてしまう可能性もあるため、プレー後は毎回汚れや泥を拭き取るようにしてください。
湿気をケアする
木製バットを手入れする際は、水を絶対に使用しないよう注意しましょう。木製バットにとって最大の敵は「湿気」です。
木材は性質上、湿気を含むと反り返る特徴を持っています。木製バットの製造は、湿気を含んで反り返ろうとする角材を長期間乾燥。バットとして使用するため真っすぐに加工しています。
そのため、水を含んだ状態が続くとバットが変形し打感にも影響してしまいます。 使用後に汚れや泥を拭き取る際は、必ず乾拭きで手入れしてください。
雨の中の練習や試合、湿気が多い梅雨時の使用後はしっかり水分を拭き取りましょう。汚れを落とすために水洗いするといった方法はNGです。
タオルでバットを入念に拭きながら。(18/09/21 マツダスタジアム) #丸佳浩 pic.twitter.com/S2qgcPkdJm
— おーえむ (@o_m) September 21, 2018
木製バットの保管方法は?
次に木製バットの保管方法について見ていきましょう。 木製バットは使用後の手入れだけでなく、使用しない場合の保管方法にも気を配る必要があります。
保管方法1.湿気が少ない場所や乾燥材を使って保管する
手入れのポイントでもご紹介しましたが、木製バットにとって湿気は大敵です。保管時は湿気が少ない場所を選ぶようにしてください。 バットケースを使用するなら、ケース内に乾燥材を入れて保管しておくとよいでしょう。
保管方法2.垂直や横置きで保管する
保管時はバットの向きを意識してください。
よくバットを壁に斜めに立てかけて保管している場面に出くわしますが、これはバットが変形してしまう保管方法です。練習時や試合中の短時間であれば構いませんが、長時間保管する場合は垂直や横向きで保管するのがベストです。
垂直に保管する場合はヘッドの重みで変形するのを防ぐため、ヘッド部分を下にしグリップ部分を上にして保管しましょう。
保管方法3.晴れた日は風通しがよい場所で陰干しする
晴れた日には湿気を取り除くために屋外で陰干しをしてあげましょう。直射日光を避けて、風通しのよい日陰を選んでください。
梅雨時の湿気が多い時期であれば、日当たりがよい場所で日干ししてあげても問題ありません。ただ、日常的に湿度管理を徹底しており、バットの状態が適切に保たれているなら陰干しで十分です。
使用時に覚えておきたい木製バットの特性
最後に、バットを使用する際に覚えておきたい、木製バットの特性をご紹介します。 木製バットを使用する際は、バットのマークや刻印部分(もしくはマーク・刻印部分の真裏面)でボールを打たないように教わります。
これは木製バットの特性が関係するためです。 木製バットには、「板目(いため)」と「柾目(まさめ)」があります。年輪の模様が放射線状もしくはキノコ状に見えるのが「板目」。平行線状に見えているのが「柾目」です。
木製バットでボールを打つ時には、年輪が平行線状に見えている「柾目」部分で打つのが正しい打ち方です。これは、柾目部分の方が板目部分に比べて、ボールを勢いよく弾き返す時の強度が高いため。
板目の部分は強度に劣るため、バットが折れる原因になります。 木製バットにはマークが刻印または印刷されています。これはバットを握った時に、マークを自分の正面に向けることで、ボールが来る方に「柾目」部分を向けられるようにするための工夫です。
木製バットの特性と、正しい打ち方を覚えて大切なバットを長持ちさせましょう。
まとめ
今回は木製バットの手入れや保管方法についてご紹介しました。 木製バットは天然の木材を使用しているため、日頃のメンテナンスがバットの状態や打感に顕著に現れます。
それだけに、正しい手入れや保管方法を覚えて管理するのが大切です。 イチローはじめ、一流のプレイヤーほど野球道具のメンテナンスには強いこだわりを持っているもの。
自身のパフォーマンスを左右する道具を疎かにしていては、プレイヤーとしてレベルアップはできません。 日頃の野球道具のメンテナンスに改善点が思い浮かぶなら、今日から見直してパフォーマンスの向上につなげましょう!