少年野球|なぜ竹バットトレーニングが必要なのか?

2024年センバツから「飛ばない金属バット」へ完全移行することを踏まえ、竹バットが甲子園常連校のトレーニングで採用されることが多くなりました。

また、今のジュニア世代の選手たちは、彼らが高校になるタイミングでは「飛ばない金属バット」を使うことが前提となるため、竹バットを使ったトレーニングを早いうちから取り入れ、他の選手よりも一歩先の技術を身に付けておく重要性が浸透してきているように感じます。

しかし、ジュニア世代においては竹バットを使ったことがない選手もまだまだ多く、「他のトレーニングバットとの違いは何?」「どういった技術が身に付くの?」といった疑問を持つ選手や指導者も少なくないと思います。

そこで今回は、少年野球で使われているバットの種類や、竹バットトレーニングをおすすめする理由などについてお伝えします。

著者情報

和牛JBグラブ、和牛JBバット、JB竹バット、各種トレーニングバット、グラブトリートメント等、各種野球用品を製造販売する野球用品メーカー、【ボールパークドットコム】です。

弊社では、長さや重さの組み合わせが異なる12種類の竹バットをご用意しています。お子様の体の成長に合わせたバット選びが可能ですので、お困りのことやご相談等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ボールパークドットコム


少年野球のトレーニングバットの種類

まずは少年野球で使用されているさまざまな種類のトレーニングバットを解説していきます。竹バット以外でよく知られているのは、次の5種類です。

  • マスコットバット
  • インパクトスイングバット
  • カウンタースイングバット
  • バレルバット
  • シークエンスバット


  • マスコットバット

    マスコットバットは一般的なバットよりも200~500gほど重く、パワーをつけてスイング力を養うためのバットです。ネクストバッターズサークルにも置かれることが多いバットで、打席に入る前に振ることにより、本番のスイングを軽く感じさせることができます。

    また、練習時においては、下半身・上半身・各部位のパワーアップを目的として、素振り・トスバッティング・フリーバッティングでの打ち込みに使うのも効果的です。



    インパクトスイングバット

    バットを振ると、可動体(重り)がヘッド側に移動して「カチッ」という音が鳴るため、通称カチカチバットと呼ばれたりもします。これは実際にボールを使ったバッティング練習ではなく、理想のスイングを身に着けるための素振り練習で使います。

    バットがボールをとらえる(インパクト)瞬間に音が鳴るように意識しながらスイングする必要があるのですが、これを実現するには振り出しの際にグリップからバットを出すようなイメージで、インパクトポイントでヘッドを出すようにスイングする必要があります。

    スイングの際にヘッドを出すタイミングが早すぎたり、ヘッドが下がるとインパクトポイントで音が鳴りません。

    これによって、グリップが先に出てバットの先が後から出る打ち方(インサイドアウト)が身に付きます。インサイドアウトで振ることを身に着けると、構えの位置からバットが最短距離でインパクトを迎えられます。そのため、エネルギーロスが少なく、強い打球を放つことができます。

    同様の理論で、バットについている可動体が重く目視しやすい「モンスタースラッガー」という商品もあります。バット自体が重たいため、マスコットバットと同じようにスイング力を強くする目的でも使えます。



    カウンタースイングバット

    こちらもカチカチバットの一種になります。インパクトスイングバットではスイング時の可動体が1つであるのに対し、カウンタースイングバットは可動体が2つ付いています。

    正しい軌道でスイングすると、この2つの可動体が分離することなく、ヘッド側に移動して、「カチッ」と音が1回鳴ります。また、音が鳴る正しいタイミングは、インパクトスイングバットではインパクトの瞬間であるのに対し、カウンタースイングバットはヘッドが出てくる前のタイミングです。

    振り方が悪いとインパクト位置で音が鳴ったり、もしくは可動体が分離しながらスイングすることになるため「カチカチッ」と音が2回鳴ってしまいます。

    正しい軌道のスイングを実現するには、無駄な力みをなくして、下半身→腰→バットの順番で体をねじるようにスイングすることです。これによって、インパクト時のヘッドスピードが速くなり、飛距離が伸びることが期待できます。



    バレルバット

    メジャーリーグのアナリストが、打った打球の速度と角度の膨大なデータを分析した結果、バッターが好成績を出しやすいスイートスポットが見つかりました。

    これをバレルゾーンと呼びますが、バレルバットはバレルゾーン内に打球を飛ばせるようなスイング軌道を身に着けることが目的の練習用バットです。

    バレルバットは持ち手上部に樽状の重りがついており、特徴的な形をしています。この重みを利用してスイングすることで、バレルゾーンに打ち込むスイング軌道が身に付きます。実打も可能なため、素振りだけでなくバッティング練習にも使用できます。



    シークエンスバット

    手首をこねるようなスイングの軌道修正を主な目的としたバットです。

    手首をこねるとは、バットがボールをとらえるインパクトのタイミングで、手首がすでに返ってしまっていることです。

    右バッターがこねるスイングをした場合、インパクトのタイミングで左手の手首がすで返ってしまっており、右手のほうが前に出てしまっている状態になります。その結果、強い打球を打てるスイング軌道の幅が狭くなり、インコースがフェアゾーンに飛ばなかったり、ボールを引っ掛けることが増えます。

    シークエンスバットには2つの持ち手があり、両手が離れた形でスイングすることになります。そのため、こねるスイングをしていないか確認しながらバットを振ることができ、理想的なリストの返し方を掴みやすくなります。



    竹バットによるトレーニングを少年野球の練習におすすめする理由

    前述のとおり、トレーニングバットにはたくさんの種類があり、それぞれ目的や矯正対象が異なります。基礎ができていて矯正すべき内容が明確な場合は、これらのトレーニングバットは大きな効果が期待できます。

    しかし、少年野球においては、強く矯正が必要となるような変な癖が体に染みついていることはありません。体もどんどん成長していくため、体の使い方も大きく変わる時期です。

    そのため、特定の癖を矯正するよりは、バッティングの基本をしっかり身に着けることが必要となる場面が多くなります。このことから、特に少年野球の練習においては、竹バットによるトレーニングを当社ではお薦めしています。

    ボールを芯で捉えられるようになる

    竹バットの芯は金属バットに比べ、約3分の1の大きさです。金属バットよりも芯が狭いと言われる木製バットでも、芯の大きさは金属バットの半分ほどなので、竹バットの芯がいかに狭いかお分かりになると思います。

    これだけ芯が小さくなると、当たり損ねのボールはまったく前に飛んでくれません。しかも、竹バットはボールが芯から外れて当たった際、手元に「ビリビリ」と痛いほどの振動が伝わるため、否が応でも「芯を外したんだ」と納得させられます。

    この「ビリビリ」を避けるためには、ボールを芯に当てるしかありません。 この「芯を外すと手がしびれる」という特徴を活かしたトレーニングを行うことにより、バッティングの基本である「バットの芯でボールを捉える」という技術が強化できます。

    正しいフォームが身に付く

    ヘッドの重みも竹バットの特徴の一つです。ヘッドの重みを利用したスイングを繰り返すことで、バットスイングの正しいフォームを自然に身に付けることができます。

    スイングスピードが速くなる

    ヘッドが重い竹バットによるトレーニングは、スイングスピードの向上にも期待できます。さらに、スイングスピードが速くなることにより、飛距離アップにも繋がります。

    体の成長に合わせたバットを選びやすい

    少年野球においてよく目にするのが、バットが体に合っておらず、バット振るというよりバットに振られているような光景です。これでは自然なスイングができず、基本が身に付きにくくなってしまいます。

    また、バットが長すぎたり重すぎると、肘や、腰や膝の故障につながってしまう恐れもあります。

    しっかりと基本を身に着けるのであれば、各々の身体に合ったバットを選び、自然なスイングができる状態で練習する必要がありますが、トレーニングバットにはそもそもあまり多くのサイズバリエーションがありません。

    一方で、当社の竹バットは様々なサイズを揃えているので、身体に無理な負担が無い状態でボールをバットの芯で捉えるトレーニングをする事ができます。

    竹バット

    折れにくさ・価格・消音性に優れている

    竹バットは木製バットに比べ、硬くて折れにくいという特長があります。また、耐久性に優れているにも関わらず、木製バットよりも価格が安く、経済的です。さらに、竹バットは消音性があるため、夜間の練習にも向いています。

    ボールパークドットコムの竹バットの特徴とは

    当社の竹バット「JB竹バット」は自社工場で製造されます。定期サイズの竹板を貼り合わせ角材をつくり、その角材をバット形状に削っていき、丁寧に仕上げていきます。

    ①定期サイズの竹板を測りながら重ね合わせます。

    ②重ね合わせたものを、専用ノリで張り合わせ、機械でしっかりと挟んで固定。

    ③固まったら、角材に仕上げます。

    ④角材になった竹を、バットの形に削り上げます。

    企画・設計から製造まで全て一貫して行うことにより、様々な選手にフィットしやすいサイズバリエーションを提案することが可能になっています。

    どのサイズを選んで良いか分からない場合も、メーカーならではのアドバイスが可能ですので、是非ご相談ください。

    ボールパークドットコムの少年用竹バットはコチラから

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