木製バットの特長
材木ならどんな種類でもバットに出来るという訳ではありません。 バット材となるための一番大事な条件。。。 それは、「木の堅さ(かたさ)」です。 時速140k以上の硬式の球を打ち返す訳ですから、すぐに折れたり曲がったりする木材はバットにすることはできません。 そのためバット材にできる木材は自然に限られます。 その時代によってバット材の流行は変わってきますが、次に挙げる4種類の木材が現在主流のバット材となっています。
●アオダモ
●ホワイトアッシュ
●メイプル
●竹
<アオダモ>
バット材の王様と言われるくらい優秀なバット材です。「堅さ」、「しなり」、「丈夫さ」、など、どれを取っても申し分ありません。 ただしアオダモは大きく育つのにかなり時間がかかりますので、戦後の無計画な伐採によって国内のアオダモの産地が激減している現在では、量産は難しいとされています。 大変優秀なバット材である「アオダモ」ですが、数少ないバット材なので値段も高く、一流のプロ野球選手が使うバット材として浸透しています。 ※アオダモは、別名トネリコです。国内産のトネリコは産地によって堅さや粘りが違います。最高級トネリコ(産地:北海道東海岸近く)が昔からアオダモバットとして使われていました。堅さやしなりの評価は、流通しているトネリコの産地によって評価が分かれます。
<ホワイトアッシュ>
これも、トネリコの一種です。北米原産で、その気候と環境によって、とても堅く、そして大変乾燥した木材になります。 とても乾燥しているため、折れやすいと言われたりします。「しなり」はあまりないので、湿気の多い日本では合わない性質を持っていると言えます。 ただ、高校まで金属バットに慣れ親しんできた選手にとっては、この堅い打感が金属バットに似ているため、大学や社会人で野球を続ける際に、金属バットに代わってホワイトアッシュを使う選手も多いです。
<メイプル>
有名なのは、カナダ産。ロシア産も産地によっては良質なメイプルが取れます。 メイプルは、ちょうど「トネリコ」と「ホワイトアッシュ」の中間に属する木材です。 「堅さ」、「しなり」、「丈夫さ」も十分!。総合的には一番おすすめするバット材です! アメリカ・メジャーリーグにおいても、数年前にバリーボンズがメイプルバットを使い、ヒットやホームランを量産したことで一気にメイプルバットの価値が上がったとされています。 日本でも、メイプルバットを使っているプロ野球選手は多く、大学野球や社会人野球でも広く浸透して使われています。 ボールパークドットコムでは、創業当時からメイプルバットを製造販売しております。 日本国内で弊社のメイプルバットを使用して頂いているチームや選手も多く、彼らの意見を大いに取り入れながら、より良いバット製造を心がけております!
<竹>
竹はそのままではバット材になりません。薄く切り出した竹板を角柱になるまで張り合わせ、圧力をかけて堅くした時点で「バット材」となり、それを切り出してバットにします。 よって、竹バットは正確には「合竹バット」です。 竹バットの一番の特徴は、「しなり」と「丈夫さ」です。 張り合わせてあるため、バットの芯を外して球に当てると、手元に「ビーン!」と強い痺れが痛いほど伝わります。 この痛いほどの痺れにより、バットの芯に当てるバッティングの練習に最適と言われています。(芯に当てればバットは痺れないので痛くありません) 竹バットは、少年野球の試合では問題なく使用できるバットですが、大学やプロでは「板を張り合わせたバット材」の使用を禁じており、あくまでも「練習用」として大変優れた木製バットと言えるでしょう。 今回は、主流木製バットの特徴をご紹介しました。 木製バットについての詳しいコラムも合わせてご覧いただけると、より正しく木製バットの事を知って頂けると思います!