小・中学硬式野球各リーグの道具使用規定について

小中学生から硬式野球を始めるにあたって、硬式用グラブやバットを揃える人は是非ご覧いただきたい内容です。あなたのグラブやバットが試合で使えない可能性があります。

高校野球は「日本高校野球連盟(高野連)」という1つの団体が統括した組織となっているため、道具の規定も高野連に準じればよいのですが、小中学校の硬式野球は複数の連盟に分かれており、それぞれの連盟ごとにルールが異なります。

また、連盟によってはメーカーが指定されており、認定されていないメーカーの道具は公式試合で使用できない場合があります。そのため、地域の硬式野球チームへの入団が決まり、いざ新たにグラブやバットを購入する際には注意が必要です。

今回の記事では、これから硬式野球をはじめる小中学生と保護者の皆さまのお役に少しでも立てるよう、各リーグの特徴とグラブ・バットの使用規定についてお伝えします。今後の参考にどうぞご活用ください。

著者情報

和牛JBグラブ、和牛JBバット、JB竹バット、各種トレーニングバット、グラブトリートメント等、各種野球用品を製造販売する野球用品メーカー、【ボールパークドットコム】です。

弊社では野球少年・少女の成長支援のため、体の成長に合わせて選べる商品を取り揃えております。ジュニア用の道具探しでお困りのことやご相談等がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ボールパークドットコム


各リーグの特徴と道具使用規定

多くの場合、少年野球チームで軟式野球をやってきた選手が、高校野球に向けて硬式野球の練習や試合ができる場所として地域の硬式野球チームへの入団します。早くから硬球に慣れること、また上のレベルを見据える選手も多いことから、数多くのプロ野球選手がこれらの硬式野球チームに所属していた経緯を持っています

以下に各リーグの特徴と道具使用規定をまとめていますが、チームによって加盟しているリーグが異なります。まずは、どのリーグに加盟するチームなのかご確認いただき、該当するリーグの規定をご覧ください。

なお、普段はそれぞれのリーグ単位で活動していますが、主要リーグがすべて参加して中学年代の硬式クラブチーム日本一を争う「全日本中学野球選手権大会(ジャイアンツカップ)」も開催されています。

日本リトルシニア中学硬式野球協会(リトルシニアリーグ)

東京都に本部があり関東を中心に数多くのチームが加盟しています。中学生を対象にした硬式野球チームのリーグのうち、下記の日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)と並んで二大組織となっています。全国で7連盟(北海道東北関東信越東海関西九州)が活動しており、約21,400人の選手が所属しています(2022年4月末現在)。所属チームの情報は各連盟のリンク先から確認できます。

※過去はリトルリーグと同じ組織でしたが、2012年の公益法人制度改革に伴って、リトルリーグと分離しリトルシニア単独の組織となっています。小学1〜6年生までの所属をリトルリーグと呼びます。ルーツがアメリカにあることから、年齢の数え方もアメリカ基準となり、中学1年生でも5月1日現在で13歳になっていなければ、その年のリトルリーグの夏季大会までプレーできます。

今年(2022年)のジャイアンツカップでは、取手リトルシニア(茨城)が5-3で京葉ボーイズ(千葉)を下し、チーム頂点を獲得しています。もちろん、現在プロ野球で活躍するリトルシニア出身の選手も非常に多く、こちらからご覧いただけます。

リトルシニア


リトルシニアのグラブ・バットの使用規定

一部の道具は指定メーカーが有ります(グラブは和牛JBを含む全メーカー使用可能)。原則として改造したものの使用が禁止されているため、購入時の状態のまま使用しましょう。

グラブ
  • 際立った色(真っ赤、白等)の使用は不可
  • しめ紐の長さは親指程度にする
  • バット
  • 金属製バットはSGマークが入った硬式用に限る
  • SGマークが入ったコンポジット(複合)バットは使用可能
  • 木製バットは使用可(色は黒、淡黄色系、ダークブラウン系。木目が見える程度の濃さ)
  • マスコットバットは試合で使用不可。試合中はダグアウトに持ち込めない。バットリング、鉄棒類の球場への持ち込みは禁止

  • 日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)

    本部は大阪府にあります。元南海ホークスの鶴岡一人監督が創設したリーグとしても有名です。リーグ創設時はわずか28チームでしたが、その後関西を中心に大きく発展し、小・中学生の部併せて約725チームとなっています。※小学生の場合でも、本格的な硬式野球ができるよう、ボーイズリーグ小学部が運営されています。

    加盟チームは全国で5ブロック(東日本中日本関西中四国九州)に分かれており、毎年春季大会、夏季の全国選手権大会を中心にして各地で大会が開催されています。所属チームの情報は各ブロックのリンク先から確認できます。

    ジャイアンツカップを制したことのあるチームも数多く加盟しており、今夏の甲子園で大阪桐蔭高の5番打者を務めた海老根優大外野手など、卒団した選手が毎年のように甲子園でも活躍しています。

    さらに、日本プロ野球やメジャーリーグで活躍するボーイズリーグ出身選手も多く、こちらから確認することができます。

    ボーイズ


    ボーイズリーグのグラブ・バットの使用規定

    試合で使用する用具はすべて連盟指定業者のものという規定があります(和牛JBグラブは使用可能)。

    グラブ
  • グローブ、ミット類は綴じ紐が切損・切損状態になっているものは使用を中止させる。補修後は再審査のうえで使用を認める
  • 綴じ紐が長いものは親指位の長さにする
  • バット
  • 小学生の部のバットは82cm以下で連盟のマーク(刻印)およびSGマークが付いているもの。連盟のマークシールは不可
  • 中学生の部のバットは金属製(SGマークが付いているもの)および木製(一本の木材で 作られているもの)のみ使用可
  • バットグリップのゴムや皮に緩み、ほぐれ、ほぐれそうになっているものは補修を指導し、補修ができない状態であれば使用禁止。ただし、補修が完了し再審査を受ければ使用できる
  • バットの握り部分(端から18インチ、45.7cm)には何らかの物資を付着したり、ザラザラにして握りやすくしたりすることは許されているが、18インチの制限を超えてまで細工したバットを試合で使用することは禁止
  • 金属バット表面に変形や凹み、ヒビ割れを発見した場合は使用禁止


  • 全日本少年硬式野球連盟(ヤングリーグ)

    本部は兵庫県にあり、関西・中国地方を中心に拡大しています。

    年間を通じて全国5ブロック・各地区19支部、及び各チーム主催による約50以上の大会を開催する。また、他リーグとの交流試合も行い、協力関係も深いのが特徴です。春夏の全国大会に加え、ヤングリーグの各大会で顕著な成績を残した選抜チームのみで行われる「グランドチャンピオンシップ大会」も開催しています。

    中学の部は181チーム、小学の部は20チームが加盟しており、加盟チームはこちらのページから確認できます。

    多くの選手が甲子園でも活躍しており、出身チームごとに甲子園のベンチ入りメンバーをホームページ上で確認することができます。

    ヤング


    ヤングリーグのグラブ・バットの使用規定

    連盟指定スポーツメーカーの製品を使用します和牛JBグラブは使用可能)

    グラブ
  • グラブの色や縫い糸の色の指定なし。投手のグラブに限り、白・灰色以外でグラブ本体・捕球面・背面・網(ウェブ)は1色でなければならない


  • バット
  • 重さ制限なし
  • 小学部のバットは82cm以下
  • 小学部のみ他リーグ(ボーイズ・リトル・ポニー)の名称記入バットが使用可能。中学部は使用不可


  • 九州少年硬式野球連盟(フレッシュリーグ)

    鹿児島県に本部があり、小中学生を対象にした硬式野球チームの組織です。九州を中心に活動しており、加盟チームは37、加盟選手は700人ほど。上記のリーグと比べると規模は大きいとは言えませんが、これまでにプロアマ問わず多くの有名選手を輩出しています。

    九州北部地区連盟と九州南部地区連盟の2つの連盟で構成され、普段は各連盟単位で活動していますが、それぞれの連盟大会を勝ち上がったチームで、春季と夏季の2回、九州選手権が開催されています。

    ※加盟チームは、こちらから確認することができます。

    フレッシュ


    フレッシュリーグのグラブ・バットの使用規定

    指定メーカーはありませんので、和牛JBを含む全メーカー使用可能です。下記の公認野球規則(一部抜粋)を参考に選びましょう。

    グラブ
  • 守備位置に関係なく、野手はPANTONEの色基準14番よりうすい色のグラブは使用できない
  • 投手のグラブは、縁取りを除き白色、灰色以外のものでなければならない。審判員の判断によるが、どんな方法であっても幻惑させるものであってはならない
  • アマチュア野球の投手のグラブは、縁取り・しめひも・縫い糸を除くグラブ本体(捕球面、背面、網)は1色でなければならない
  • 投手は、そのグラブの色と異なった色のものを、グラブにつけることはできない


  • バット
  • アマチュア野球では、各連盟が公認すれば、金属製バット、木片の接合バット及び竹の接合バットの使用を認める。ただし、接合バットについては、バット内部を加工したものは認めない
  • バットの握りの部分(端から18インチ、45.7cm)には、何らかの物質を付着したり、ザラザラにして握りやすくしたりすることは許されるが、18インチの制限を超えてまで細工したバットを試合に使用することは禁じられる


  • 日本ポニーベースボール協会(ポニーリーグ)

    アメリカ発祥のリーグで、「野球は試合に出て覚えよう」がモットー。ポニーという名は、馬の年齢で中学1年生~中学3年生の時期であることに由来します。

    1人でも多くの子どもが試合に出場できるよう、先発メンバーの9人に限り、交代後でも元の打順で再び試合に戻ることができる「リエントリー」というルールを取り入れており、「野球を楽しむ」という点に重きを置いて活動しています。

    ※加盟チームはこちらのページからご覧いただけます。

    ポニー


    ポニーリーグのグラブ・バットの使用規定

    指定メーカーはありませんので、和牛JBを含む全メーカー使用可能です。前述した公認野球規則の一部を参考にされてください。

    和牛JBグラブはすべてのリーグで使用可能

    前述した通り、リーグによってはメーカーが指定されているケースもありますが、弊社の和牛JBグラブはすべての小・中学硬式野球リーグにおいて使用できます。

    さらに、中学硬式野球だけではなく、中学軟式やソフトボールでも使用が可能です(全日本軟式野球連盟(JSBB)HP日本ソフトボール協会(JSA)HP)。

    また、グラブ以外にもトレーニング用の竹バットやマスコットバットなど、各年代の体の成長に応じて選べる商品を取り揃えております。

    小中学生の時期は体の成長が大きく、体が大きくなることを見越して学生服を少し大きめにご注文された親御様も多いのではないでしょうか?「野球道具も体が大きくなることを見越して大人サイズを!!」といきたいところではございますが、野球道具を選ぶ上で最も好ましいのは”自分の体に合った道具を選ぶこと”です。

    小中学生用の野球道具探しでお困りのことがございましたら、ぜひボールパークドットコムまでお気軽にお問い合わせください。 

    和牛JBグラブ


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