竹バットは、こうして完成する!
竹バットは竹でできたバットですが、竹をそのまま切り出しただけではバットになりません。 メイプルバットやホワイトアッシュなどのように、竹はいわゆる「一本木」ではないので、細く長く切り出した竹板を張り合わせて1つの竹の「角材」を作り、そこからバットの形を切り出していきます。つまり竹バットとは、合板バットなのです。<竹バットの製作過程>
1.細く長い竹板を作る。

2.専用ボンドで竹板を張り合わせる。

3.大きな竹板の完成。

4.角材にする。

5.バットの形に切り出す。

出来上がった竹バットは、頑丈で長持ち。とても経済的な木製バットなんです。
次に、竹バットの特徴についてご説明いたします。
竹バットは手が痛い!?
バッティングの基本は、バットの芯にボールを当てることです。木製バットでも金属バットでも、その芯に当たればボールはしっかりと飛んでいきます。
竹バットの特徴は、「芯に当たった」という事が、他のどのバットよりもはっきりと選手に分かるということです。
竹バットはボールが当たった瞬間、張り合わせた竹が互いに反発し合います。その結果、バットの芯にボールが当たらない場合、その反発がモロに手元に響き、「ビリビリ」ととても痛いシビれを感じます。つまり、バットの芯に当たれば痛くないし、外せばとても痛いのです。
痛い目にあいたくなければ、ボールをバットの芯に当てるしかない。
竹バットとは、バットの芯にボールを当てるための「矯正的」な役割を果たしているのです。 竹バットでバッティング練習を続けることで、格段にミート率が上がってきますよ~!
竹バットは重い!?
竹バットは、金属バットよりも重く作られている?いいえ、違います。竹バットを含む木製バットは、ヘッドに重心が置かれています。そのため、同じ重さの金属バットよりも重く感じるのです。ヘッドに重心があるということは、金属バットよりも振り抜きにくくなります。そのような振り抜き辛い竹バットで練習を積み重ねることで、ヘッドの返しが速くなり、また芯を捉えることで強い打球を打つことができるようになるのです。

竹バットの特徴(まとめ)
- 金属バットと同じ重量でもヘッドに重心があるため重く感じる。
- インパクトの瞬間に、バットにボールが乗った感覚がある。(「乗せる」「押し込む」という感覚)
- ヘッドに重心があるため、バットの芯でボールを捉えなければヘッドが振り抜きにくい。
- バットがしなる感覚を覚えるのに、ヘッドを振り抜く意識を身に付ける練習に適している。ヘッドの重さを利用した練習ができる。
- バットのミートポイントが、金属バットよりもヘッド気味。
- トスバッティングでも、芯を捉えているか、外しているかが分かる。
- スピードボールを打った際、芯を外すと手に強い振動が伝わる。
- 消音性に優れ、日夜の練習ができる。