バッティングの基本は「バットの芯でボールを捉えること」です。しかし、少年野球の選手や野球を始めたばかりの選手は空振りすることも多く、そもそもバットにボールを当てることが難しいことかもしれません。
そこで今回はボールを芯に当てる技術を習得するために効果的な練習方法についてお伝えします。「ミート力を上げたい」と思っている選手や「子どものバッティング技術を向上させたい」と考えている保護者の方はぜひ最後まで読んでトレーニングに取り入れてみてください!
著者情報
和牛JBグラブ、和牛JBバット、JB竹バット、各種トレーニングバット、グラブトリートメント等、各種野球用品を製造販売する野球用品メーカー、【ボールパークドットコム】です。
弊社では長さや重さの組み合わせが異なるバリエーション豊かな竹バットをご用意しています。お子さまの体の成長に合わせたバット選びが可能ですので、お困りのことやご相談等がございましたらお気軽にお問い合わせください。
ボールを芯で捉えることの重要性
日本では高校野球まで金属バットが使用されています。金属バットは芯を外してもパワーがあれば打球はそれなりに飛んで行きます。 しかし、高校野球では2024年から「低反発金属バット」の導入が決定しています。
低反発金属バットは「飛ばないバット」とも呼ばれ、フルスイングで芯を捉えなければ飛距離が伸びません。これまでよりも高いバッティング技術が要求されます。
中学野球まではスイングスピードやパワーがあって強い打球が打てていた選手も、芯でボールを捉える技術が身に付いていないと、高校野球に進んだ時に他の選手に差をつけられてしまいます。
高校野球以上の高いレベルを目指すのであれば、少年時代からミート力を養っておくことが必要不可欠です。
芯に当てる技術を習得するための練習方法
ここからはプロが行っている練習方法を3つご紹介します。
1. 新庄剛志監督流の練習方法
新庄監督は「野球とはボールをバットの芯に当てるゲーム。当てる確率が高いのが良いバッター」と話しています。バッティングのポイントは、トップの姿勢を作る「タイミング」。
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芯に当てる確率を上げるために、バットはグリップの端から指2本分ほど空けて短く持つ
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雨の日に隣の人に傘を差すイメージで、リラックスした状態でバットを構える
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グリップは第3関節で握り、第2関節を添える(後ろの腕がロックされてヘッドが下がらず、ボールが当たった時に押せる)
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打席では固まらず、その場で歩くように体を動かす
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ピッチャーが足を上げるのと同時に早めにトップの姿勢を作ってボールを待つ
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打ちに行く時は腰と手から動かす(腰で引っ張ってきた手がボールを捉える)
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ボールを捉えたら上体を後ろへ傾ける(体で「入」という漢字を作るイメージ)
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ボールをバットで前に押す(前に大きくスイングできる)
2. 吉田正尚選手流の練習方法
吉田選手流の練習方法は、“タメ”の姿勢をしっかり作ることがポイント。
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バットを握る手をボールの軌道と平行に引く(頭がブレず、目線が安定してボールを追いやすい)
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前の足を踏み込む時は頭の位置をなるべく動かさないように意識する
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スイングする時、後ろの足は地面をえぐるようなイメージで回し、最終的につま先がピッチャーに向くようにする
身体の軸が崩れないように、姿勢を意識して何度もスイングしましょう。
3. 元プロ野球選手・和田一浩さん流の練習方法
芯を意識しすぎてドアスイングのような余計な動きが出てしまう場合の練習方法です。
まずはトップの姿勢で構えて、向かってくるボールをグリップエンドで指すようにスイングをします。そうすることで、回転運動の中で最終的にヘッドが到達して芯を捉えられるようになります。
少年野球の選手に多いのが体が先に回ってしまい、バットが遅れて出るケースです。そうした場合はバットを短く持ち、グリップエンドで大きいボールを打つ練習をします。
グリップエンドでボールを捉えに行く感覚がつかめれば、バットが体から離れることがなくなります。
ある程度バッティングの経験を積めば、どうバットを出せばどのようなスイング軌道となるか感覚がつきますが、これからその感覚を身に着ける選手には非常に参考になる内容です。
ミート力を上げるなら竹バットトレーニングがおすすめ!
ミート力を向上させるにはいろいろな方法がありますが、特におすすめなのは竹バットを使ったトレーニングです。ここからは竹バットの特徴を解説していきます。
竹バットとは?
竹はそのまま切り出しただけではバットにすることができません。竹バットは細長く切り出した竹板を張り合わせて1つの“角材”を作り、それをバットの形状に削ることで作られます。そのため「合竹バット」とも呼ばれています。
竹バットは手が痛い?
竹バットは他のどの素材のバットよりも芯に当たったか外したかが明確に分かります。なぜならボールが芯から外れて当たると張り合わせた竹同士が反発して振動が起き、それが手元に直に伝わって「ビリビリ」と痛いほどのしびれを感じるからです。
痛い目にあいたくなければ、ボールをバットの芯に当てるしかありません。 竹バットは芯にボールを当てられるよう矯正する役割を果たしてくれます。竹バットでバッティング練習を続ければ、格段にミート率を上げることができるのです。
竹バットは重い?
竹バットはヘッドに重心が置かれているため、同じ重さの金属バットと比較すると重く感じます。
ヘッドに重心があるバットは振り抜きにくくなりますが、そのバットで練習を積み重ねることでリストが強化され、ヘッドの返しが速くなります。
さらに竹バットは芯を捉えるトレーニングにも効果的なので、強い打球が打てるようになるのです。 ☆竹バットについて徹底解説した記事はこちらから。
竹バットを使用した練習方法
続いては竹バットを使った練習方法を4つご紹介します。
1. 素振り
簡単にできる練習といえば、やはり素振りです。バットが振れるスペースさえあれば、いつでも練習できます。
自分だけで素振りをするのも良いですし、フォームを他の人にチェックしてもらいながら、スイングするのもおすすめです。
2. 鏡でフォームチェック
鏡で自分のフォームを見ながら素振りをする方法です。鏡があると理想のフォームに近づけようとする意識が高まったり、知らないうちに崩れていた自分のフォームに気づいて微調整できたりといった効果があります。
3. トスバッティング
練習に付き合ってくれる仲間や保護者の方などがいれば、トスバッティングもおすすめです。トスされた緩いボールを芯に軽くミートさせ、ワンバウンドで正確に打ち返します。
さらに、小さいサンドボールを使うと効果的です。サンドボールは中に砂鉄が入っているのでずっしりと重く、芯に当てなければまったく飛びません。また、重たいボールで練習することでボールを押し込む感覚を身に付けられます。
さらに、小さいボールは常に集中していないと打ちにくいため、繰り返し練習を続けることで選球眼やミート力を養うことができます。
4. 置きティーバッティング
ボールをスタンドの上に置いて打ち込む置きティーバッティングなら、1人でも練習できます。静止したボールを打つため、自分のフォームを細かくチェックしたり修正したりするのに最適です。
また、スポンジボールや穴あきボールを使えば打球音が小さいので、時間やご近所を気にすることなく練習に集中できます。
今回はミート力を上げるための練習方法についてお伝えしました。取り入れてみたい練習方法は見つかりましたでしょうか?また、「これから竹バットを練習に取り入れてみたい!」という方は、弊社ボールパークドットコムのバリエーション豊富な竹バットをぜひチェックしてみてください。