バットの芯でボールを捉えるための実践トレーニング

バッティングの基本は「バットの芯でボールを捉えること」。

その技術の習得に有効なトレーニングの一つが、「竹バットトレーニング」です。当Webマガジンでは少年野球の段階から竹バットトレーニングを取り入れる大切さについて、幾度にもわたり力説させていただいています。

今回は「竹バットを使ってどんなトレーニングを実践すればいいの?」「ミート率を上げるために有効な練習方法は?」といった疑問をお持ちの方のために、具体的なトレーニング方法を4つご紹介します。

ぜひ最後まで読んで日々の練習に取り入れてみてください!

著者情報

和牛JBグラブ、和牛JBバット、JB竹バット、各種トレーニングバット、グラブトリートメント等、各種野球用品を製造販売する野球用品メーカー、【ボールパークドットコム】です。

弊社では長さ・重さの組み合わせが異なるバリエーション豊富な竹バットをご用意しています。体の成長やトレーニングの目的に合わせたバット選びが可能ですので、お困りのことやご相談等がございましたらお気軽にお問い合わせください。

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バットの芯にボールが当たらない理由5選

トレーニング方法をご紹介する前に、そもそもバットの芯でボールを捉えられない理由は何なのかをお伝えしておきます。選手によって理由はさまざまですので、よくある例として5つをご紹介します。

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1. 力んでいる

バットを持つことでどうしても余計な力が入り、小手先で無理矢理コントロールしようとするケースです。芯を捉えるためには、バットの重心をしっかりと感じられるよう、体をリラックスさせることが必要です。

2. フォームが安定していない

バッティングフォームが不安定な状態では芯に当てられる確率が低くなります。常に安定した正しいフォームを作ることができれば、スイング軌道も安定するのでミート率が上がります。

3. ドアスイングになっている

「ドアスイング」とは両腕がまっすぐに伸びた状態のスイングのこと。腕の力だけで振ろうとするとドアスイングになりやすく、特に野球を始めたばかりの人や少年野球の選手に多く見られます。

ドアスイングはミート率が低くなるだけでなく、スイングスピードが上がらない、腰の回転を生かせないなど他の弊害もあります。

4. ピッチャーが投げたボールの軌道がイメージできていない

小学校から中学、中学から高校と、野球のレベルが高くなればなるほど対戦するチームのピッチャーの球速は速くなり、球種も増えてきます。

ボールをよく見ずに振っている場合はもちろんミートが難しくなりますが、それ以上に重要なのがピッチャーが投げた球の軌道を瞬時に予測すること。

例えば、時速80キロで投げるピッチャーがボールを投げてからホームベースに到達するまでは、1秒にも満たない時間です。ボールを目で追えたとしても、その軌道をイメージしてバットを出すことができないと、芯で捉えることができません。

ピッチャーが投げた球の軌道を瞬時に予測し、ミートポイントに自分のタイミングでバットを出すことが必要になってきます。

5. 体がうまく使えていない

芯で捉えることが苦手な選手は、うまく体を使えていないことが多いです。

例えば、スイングの際に頭や前腰、前肩が動き過ぎてしまうケース。動いているボールを捉えるには、スイングがブレるような無駄な動きをなるべく減らすことが重要です。

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また、スイングする時に踏み込む足の太ももの内側(内転筋)に体重が乗っていないと、頭が前に突っ込んだり、腰が前に出て体が開いたりしてしまいます。

バットの芯でボールを捉えるためのトレーニング方法

ミート率を向上させるためのトレーニング方法を4つご紹介します。前述したような「芯にボールが当たらない理由」となっている動作を改善できるトレーニングもありますので、ぜひ試してみてください。

1. ローボールスイング

ローボールとは一般的に打者のベルトより下、膝より上の高さの位置にくるボールのことをいいます。大きな弧を描くローボールスイングを繰り返し練習をすることによって、大きくて滑らかなフォームを身に付けることができます。

<トレーニング方法>

  1. 肩幅よりやや足を開き、つま先を少し開く。ひざは自然に緩める
  2. 自分のへその真下にバットを持ってくる(ヘッドが下になるように)
  3. ひじを折りながらしっかりとテイクバックを取る
  4. 両ひじとグリップエンドを地面に落とすように振る
  5. インパクトの後に手首を返す
  6. ひじとリストをしっかりと折り畳む

ローボールスイング①

<ポイント>

  • ローボールをセンターに打ち返すイメージでゆっくり大きくスイングする
  • かかとは地面につけたまま、肩・腰・膝を開かず固定する
  • 腕・肘・手首を使い、軌道が大きくなるようにスイング
  • 右ひじから入ってみぞおちの前でボールを捉え、インパクト後は手首を返し大きくフォロースルーを取る
  • ※ローボールバッティングについて詳しく解説した記事はこちら

    2. 正面ティーバッティング

    投げ手に正面(ピッチャー側)からトスを上げてもらう練習方法です。トスの上げ方や打ち方の工夫でさまざまな練習ができます。

    <トレーニング方法>

    1. コース(アウト・イン・真ん中)を指定して投げてもらう
    2. 打球方向(ライト・センター・レフト)を決めて打つ
    3. コースに逆らわずに打つ
    4. スローボールを打つ
    5. フライ・ゴロを打つ

    <ポイント>

  • 投げ手とコースやストライクゾーンを確認しながら練習を行う
  • 3の「コースに逆らわずに打つ」とは、投げてもらったボールの軌道をイメージして打ち返すこと。コースが外であれば打球も外に打ち返す
  • 4でスローボールを体で追うと軸がブレたり頭が突っ込んだりしてしまうので、目で追って自分のポイントまで引き付ける。また、上体が伸びないように注意する
  • 5でフライを打つときは、レベルスイングの軌道でボールの下半分をくぐらせるようなイメージで行う
  • 3. バランスティーバッティング

    インパクトの瞬間に上体が反り返る、もしくは軸が前のめりに突っ込むといった癖のあるバッターの矯正トレーニングです。不安定な体勢でティーバッティングを行うことにより、足首・ひざ・筋肉(特に内転筋)の使い方を意識できます。バランス感覚の習得や下半身の基礎づくりに効果的です。

    <トレーニング方法>

      1. 反り返り矯正→前足のかかとでボールを踏みながらティーバッティングをする

    バランスティーバッティング①

      1. 突っ込み矯正→後足のかかとでボールを踏みながらティーバッティングをする

    バランスティーバッティング③

    1. トスを上げてもらう前に前足を高く上げて軸足だけで立ち、1〜2秒静止してからバッティングする

    <ポイント>

  • ボールをかかとで踏む際、つま先は地面につける
  • 3では上げた前足がピッチャー方向にあるとバランスが悪くなって静止できないため、軸足と一直線になるように上げる。トップを作ったあと上げた足は一度下に降ろし、軸足の股関節に体重を乗せてから前足を広げていく(L字に降ろす)
  • バランスティーバッティング⑤

    4.ハの字ティーバッティング

    内転筋の強化に効果的な練習方法。上体の軸を動かさずに下半身を意識して繰り返しスイングを行うことで、バランス感覚とブレない土台を養えます。

    <トレーニング方法>

      1. 肩幅の2倍ほどの広いスタンスをとり、足は「ハ」の字に開いて構える

    ハの字ティーバッティング①

      1. 腰を落として上体の軸を決め、ゆっくりスイングを開始する
      2. インパクトの瞬間に内転筋に力を入れてひざを内側に絞り込み、両足が左右対称になるようにスイングする

    ハの字ティーバッティング②

    <ポイント>

  • ボールは打ちやすい真ん中のコースに投げてもらう
  • 振り始めからフォロースルーまで、かかとはずっと地面に着けたままの状態で行う
  • 両足・両ひざ・腰・両肩のラインが開かないようにする
  • まとめ

    今回はバットの芯でボールを捉えるためのトレーニング方法をご紹介させていただきました。おすすめはこれらのトレーニングを“竹バット”を使用して行うことです。

    「金属バットに比べて芯の範囲が狭い」「芯を外すと手がしびれる」といった特性を持つ竹バットなら、芯でボールを捉える技術をより効果的に体得することができます。ぜひ試してみてください!

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