こちらの記事では、バットの芯でボールを捉えるための実戦トレーニングを紹介させていただきました。その次の段階として、バットの芯でボールを捉えることができるようになったら、次にやることは「欠点(悪い癖)の克服」です。
欠点の克服と一口に言っても、内容は選手によって選手万別です。今回は、「自身のバッティングに足らないものをどうやって見極めるか」「欠点の克服に役立つトレーニングとはどのようなものか?」について解説したいと思います。
バッティングで一皮むけたい選手は、是非ご参考ください。
著者情報
和牛JBグラブ、和牛JBバット、JB竹バット、各種トレーニングバット、グラブトリートメント等、各種野球用品を製造販売する野球用品メーカー、【ボールパークドットコム】です。
弊社では一般的な試合用のバットだけでなく、竹バットやラミーバット、長尺バットなど、多種多様なトレーニングバットの製造・販売も行っております。選手一人ひとりの目的や好みに合わせたトレーニングバット選びが可能ですので、お困りのことやご相談等がございましたらお気軽にお問い合わせください。
まずはどこに欠点があるのか知る
バッティングを改善したいものの、そもそもどこに欠点があるのかが分からず、どこをどう直したら良いか自分では分からないことも多くあるかと思います。
まずは欠点となっている点を見極めたうえで、それを克服するための練習が必要になります。では、どのように欠点となっているポイントを把握すれば良いのでしょうか?
欠点を明確にするには、まず撮影
まずは、自分のバッティングフォームを動画で撮影してみましょう。
フォームやクセを客観的にチェックするのが目的です。自身のスマホやビデオカメラで定点から撮影するのも良いですし、チームメイトとお互い撮影しあったり、保護者にお願いして撮影してもらうのもアリです。
素振りのフォームを撮影するのはもちろん、ティーバッティングやフリーバッティングの時など、様々なシチュエーションで撮影すると良いでしょう。もちろん、試合で多くの打席に立つ機会がある場合は、是非実戦の打席も撮影してみてください。
良く通うバッティングセンターで、ケージの外にスマホを置いて再生したままにしておき、バッティング練習する人もいるようです(※ボールが直撃しやすい危険な場所での撮影は避けましょう)。
スマホで撮影する場合、機種によってはスローモーション撮影に対応しているものもあり、1つ1つの動作が滑らかに細かく確認することが可能です。
撮影した動画をチェック
撮影した動画をチェックすると、「理想のスイング」と「実際のスイング」にズレが出ていることに気づくと思います。ただ、人によっては、撮影した動画を見てもどこに問題があるのか分からない場合もあるかと思います。
その場合は、監督やコーチに動画を見てもらい、意見を聞いてみるのをお勧めします。自分なりの仮説を持っておくと、より具体的な意見をもらえるはずです。
そこで、ここではよくある癖や欠点を紹介します。
ドアスイングになっている
「ドアスイング」とは、バットのヘッドが外側に回転し、腕がまっすぐに伸びたままスイングすることを指します。まるで蝶番を支点にして開閉するドアの動きに似ていることから、そのように呼ばれるようになりました。
しかし、このスイングでは体の回転スピードが遅くなり、バットのヘッドスピードも遅くなってしまいます。そのため、しっかりと投球を打つことができません。
▶こちらの記事もどうぞ:ドアスイングとは?正しいスイングを身に付けるための改善方法
打つ直前にグリップが下がってしまう
スイング時にグリップが下がって下からバットが出てしまうと、バットが上向きになってインパクトすることになるため、フライが増えたり、高い位置の投球を打つことが難しくなったりします。
また、和田氏も動画で解説しているとおり、下からバットを出すと、インパクト時に力が出にくくなるという点もあります。
ステップ幅が広すぎる
ステップが大きいと、体の勢いをそのままボールに伝えるというメリットがあります。
一方で、必要以上に前方へステップしてしまうと、体重移動が難しくなったり、スイング動作がしにくくなります。また、目線が安定せずミートがしにくくなるというデメリットがあります。
体が開いてしまう
「体が開く」というのは、インパクトの前の時点で、胸が投手方向に向いてしまうことです。
もちろん、最終的には体が開かないとバットを振ることはできないのですが、そのタイミングが早すぎると軸足に体重が乗らず、上半身だけのスイングとなってしまいます。
頭がぶれる
頭がブレるということは、目線がブレるということです。よく「ボールをよく見て打て」と言われますが、目線のブレによってバッティングの精度が下がります。
欠点を意識した練習方法を
選手によって欠点は様々ですが、それがクリアになったら、それを克服するための練習が必要です。
目的によって多種多様な練習方法がありますので、具体的な練習方法は今回割愛しますが、通常バットではなく、トレーニング用のバットを使って欠点を克服するのも非常に有効です。
短尺バットをつかった練習
片手打ちトレーニング用のバットは様々なものが販売されていますが、当店ボールパークドットコムでは、特に短くて軽い「短尺竹バット」を用意しています。
この商品は、以下のような目的でご使用いただくことをお勧めしています。
★短尺竹バットによる片手打ちトレーニングの目的
・理想的なスイングを身につけたい
・引っ掛けてしまう打ち方を矯正したい
・インサイドアウトスイングを身につけたい
・正しいバットコントロール(軌道)を身につけたい
・ドアスイングを改善したい
・上体の一連の流れ、使い方をマスターしたい
・ボールを押し込むという押し手の感覚を身につけたい ・逆方向に強い打球を打ちたい
極太グリップバットを使った練習
グリップが太いほど、インパクトの瞬間、バットと握り手の接する面積が広くなります。通常よりも太いグリップのバットで練習すると、押し手に伝わる反動を手の平全体で感じることができるので、体感的に、押し手の感覚をつかむトレーニングになります。
当店ボールパークドットコムでは、普通のバットよりもグリップを太くした「極太グリップバット」と、さらに太くした「超極太グリップバット」は、手の平と指先でしっかりと握るため、バットコントロールがしやすい設計となっています。
グリップが太いバットでスイングすると、手首の動きが抑制されるので、手首や指先の小手先だけでは簡単に手首の返しができない仕組みになっています。
★極太・超極太グリップバットトレーニングの目的
・押し手の感覚を掴みたい
・こねて打つ癖を直したい
・手首の返しのタイミングを掴みたい
・ヘッドの遅れを直したい
・バットコントロールが上手くなりたい
・フォームの崩れを矯正したい
長尺&軽量バットを使った練習
ひと昔前まで、スイングスピードを上げるには重いバットを振る練習をすると良いと言われていましたが、現在では、軽いバットを振った方が筋肉に最速のスピード感覚を植え付けることがスポーツ医学で実証されています。
そこで、当店では、90cmという長尺のトレーニング用バットを用意しています。このバットのコンセプトは、長尺でありながら重さを出来るだけ軽くすることにより、さらなるスピード強化を図ることです。
実は、この90cmトレーニング竹バットを販売頂いているショップの1つが埼玉県戸田市にあります。 「ロクハチ野球工房」 オーナーは、元ヤクルトスワローズの宇佐美康広氏。弊社のトレーニング竹バットを販売して頂いております。
宇佐美社長によりますと、この90cmトレーニング竹バットは大変好評だとのこと。嬉しい限りです。
そして、「ロクハチ野球工房」には、ヤクルトの大先輩である「宮本慎也氏」がよく来店されるそうですが、宮本氏がこの90cmトレーニング竹バットを直々に褒めて下さったこともあります。
まとめ
「欠点を克服したい」「バッティングフォームを見直したい」「正しいスイングを身に付けたい」と思っている方はぜひトレーニング用バットを使った練習を試してみてください。当店ボールパークドットコムでは、選手一人ひとりの目的や好みに合わせたトレーニングバット選びが可能です。もしお困りのことやご相談等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。